Prologue
01
不思議な気分だ、と自分は思う。
具体的に言えば、空を飛んでいる。比喩ではない。実際に飛んでいるのだから仕方がない。
そういえば、と自分は思う。耳の奥で、音がずっと鳴っている。
響くように。滑らかに。あるいは、そう。朗らかに。
それがどこから来ているのかわからないまま、空から地上を見下ろしている。いい気分だ、とは思う。
ただ、ひとつだけ引っかかるものがあった。
――自分の名が、思い出せない。
02
夜の空は存外明るいのだと思い知らされる。
気がつけば浮遊していたはずの自分は、いつしか地上に立つ人間として変わっていた。空の色と一緒に。
耳の音は止まない。ガヤガヤとした繁華街のようなそれをすら遮って、音楽が鳴り響いている。
そうだ、音楽だ。
当たり前のことに今気が付いた。
未だ、自分という存在が曖昧なのに、夜の赤い光が、自分という輪郭を照らし出しているというのに。
それだけは、はっきりとわかった。
03
気がつけばまた、かちりと世界が変わっていた。
どうも、自分という存在は、どうやら同じところに居続けることが出来ないらしい。
それを不思議に思いながらも、さらりとした石の冷たさを手のひらで感じることにする。
石壁、だろうか。
不思議な文様が描かれており中央に花が埋め込まれている。花を埋め込むという技術がほかにあるのかはわからないが、当然、凝ったものであるのは間違いないだろう。
耳の奥で、静かに深い音が聞こえてくる。それに引っ張られるかのように、自分はどこかへ引き寄せられた。
04
……何と表現すれば良いのだろう。
それがまず自分が描いた想像だった。
暗い、広い闇。耳の奥からも、不安にさせる音が聞こえてくる。それと同時に、ざざとノイズが走る。自分が見ているものが本当のものなのかどうなのか、全くわからなくなってくる。
怖い。
それが自分のすべてだ。たった今、どこかへ走り出している自分を突き動かしている衝動だ。
走って、走って、走って……やがて息がきれ立ち止まってしまった時、ふと、光が見えた。
自分の本能は、あそこへ向かえと言っている。構わず、飛び込むようにして光の中へ転げ落ちていった。
05
空だ。そのことに、ひどく安堵した。
ただ、ここも現実的ではない。花は舞い散り続け、水滴は下から上へ広がるように浮かんでいく。退廃的な塔が、いくつも連なって建っている。
ぽかんと口を開けてその光景を見ていたが、耳の奥の音楽が、壮大なものへと変わっていることに気がついた。そして、もうひとつ。気が付いた……というより、わかったことがあった。
自分は、自分なのだ。
驚いた自分、わくわくした自分、不安な自分、恐れた自分。
そして、今のはじまりの自分。
そのどれもが自分であり、それ以上でもそれ以下でもないのだ。
名前に意味はない。それは、個体差を表すだけのものだ。
特性に意味はない。それは、ただ『技能』というだけだ。
自分が何者なのかなんて、もう、どうでも良くなった。
ただ、耳の奥から感じる音の赴くままに、次はどの世界へ行けるのだろうと、ただそれだけが気になって仕方がなかった。
アルバム収録曲を映像と共にクラブの音量で楽しむ「全曲先行視聴」を開催。
さらにアルバム参加アーティストによるDJ・BMSプレイパフォーマンスを披露。
GdbGを通して、BMSの様々な面をリアル空間で楽しみましょう!
終了いたしました!
たくさんのご来場、ありがとうございました。
リリース直前に、みんなでアルバムを楽しむ「全曲同時視聴」配信を開催。
スタッフによる前座/アフター企画もお楽しみに。
GdbG新作の公開を、オンラインで繋がりながら迎えましょう!
新作アルバムリリースと同時に、収録楽曲のBMSをまとめたパッケージを公開。
beatoraja同梱ですぐに遊べるほか、追加要素としてオリジナルスキンや初心者向けの易しい譜面も完備しています。
4/15開催のリアルイベントで試遊が可能です。イベント参加表明者には、現地で先行DL用URLを特典配布!
GroundbreakinG BMS Package + Original Skin
パッケージ導入・遊び方
How to play
はじめに
本マニュアルは「本パッケージを導入する方が、BMSをプレイできるようになるまで」を目標とした記載となっております。
また、WindowsPCでの導入を前提とした記載となっております。
※Mac PCでは、beatorajaの起動前にJavaのインストールが必要となります。
詳細は以下の記事等を参照ください。
https://note.com/tsukasa69/n/n6711516995f5
beatorajaとは?
両替士(exch-bms2)様により開発中のBMSプレイヤーです。
本ソフトを使用することで、BMSをプレイすることが出来ます。
導入手順
①beatoraja設定ウインドウの起動
- DLしたzipファイルを任意の場所に解凍し、生成されたフォルダを開きます。
- フォルダ内にある「beatoraja.exe」をダブルクリックします。
- 以下のようなウインドウが開けばOKです。
このウインドウではBMSプレイに関する様々な設定を行うことが出来ます。
②BMSフォルダの登録
- 「リソース」タブをクリック
- 「BMS Path」欄右側の「+」をクリックし、フォルダ内にある「GdbG BMS Package 2022」を選択
- 「BMS Path」欄に先ほど選択したフォルダのパスが登録されていることを確認し、「楽曲読み込み」ボタンをクリック
- 一瞬操作不能になりますが、読み込みが完了すれば、再度操作が可能となります。
③Player IDの設定
- 画面上部のPlayer ID欄に好きな名前を入力
④プレイ画面の起動
- 「起動」ボタンをクリック
- 下記のようにMUSICセレクトの画面が開けばOKです。
遊び方
※本マニュアルでは、キーボードでのプレイを想定した記載をしております。
専コン/PHOENIXWAN等、音楽ゲーム用コントローラを用いてのプレイも可能です。
設定方法はこちら
①MUSICセレクト画面
- 基本的な操作方法
- スクロール:マウスホイール or 「↑」「↓」キー
- 選択:「Z」キー or 左クリック
- 戻る:「S」キー or 右クリック
- プレイオプション:「Q」キー
- アシストオプション:「W」キー
- 詳細オプション:「5」キーor「Q,W」キー同時押し
- beatorajaの終了:「Esc」キー
以下に詳しく記載がありますので是非ご参照ください。
https://lntakeshi.hateblo.jp/entry/2017/05/19/002127#%E9%81%B8%E6%9B%B2%E7%94%BB%E9%9D%A2
- 「(パッケージのフォルダ名)」を選択すると、フォルダ内のBMSが一覧で表示されます。
- BMSを「Z」キーで選択するとプレイが可能です。
■難易度設定について
※本項目の説明はあくまでも”目安”です。
決して下記の設定が正解というわけでは無く、BMS作家様によって様々な設定がなされています。
ただ、何か目安が無いと初心者の方に混乱を与える、という筆者の考え・経験から、最近のBMSシーンにおいて一般的であろうものを記載しております。
あくまでも”参考情報”としてご覧ください。
BMSは、主に以下の3つの観点により難易度分けがされています。
以下の項目を参考にプレイしたいBMSを選択してみてください。
- レベル
基本的には大きな数字になるにつれて、難易度が上昇します。 - 難易度色
基本的には緑⇒青⇒黄⇒赤⇒紫の順に難易度が上昇します。 - 難易度表記(無いBMSもあります)
基本的には、[Beginner]⇒[Normal]⇒[Hyper]⇒[Another]⇒[Insane/Leggendaria]⇒[それ以外の文字列]の順に難易度が上昇します。
②オプション画面
■プレイオプション
- ここでは、プレイに関する様々な設定を行うことが出来ます。
- 譜面オプション
流れてくる音符の配置を変化させることが出来ます。- Normal:変化なし
- Mirrror:レーンを左右反転
- Random:レーンをランダムに配置
- R-Random:レーンを左右に一定数ずらす
- S-Random:音符毎にランダムに配置
- Spiral:音符のあるライン毎に等間隔でローテーション
- H-Random:縦連を少なくしたS-Random
- All-Scratch:音符をスクラッチに集中
- Random+:スクラッチも含めて、レーンをランダムに配置
- S-Random+:スクラッチも含めて、音符毎にランダムに配置
- ゲージオプション
グルーブゲージ(③プレイ画面参照)の種類を変更できます。- Assisted Easy:終了時に60%でクリア、Easyよりもゲージが減りにくい
- Easy:終了時に80%でクリア、Normalよりもゲージが減りにくい
- Normal:終了時に80%でクリア、ゲージの減り方は標準的
- Hard:100%からスタートし、ゲージが無くなると強制終了
- EX Hard:100%からスタートし、ゲージが無くなると強制終了、Hardよりも減少量が多い
- Hazard:BADやMISSを出すと即終了
- DP用オプション
DP(14Keys)をプレイする際のオプションです。(ここでは割愛します) - ハイスピード固定
ノーツ表示時間を、どのBPMに固定するかを設定できます。- OFF:ハイスピード固定なし
- Start BPM:開始時のBPMに固定
- Max BPM:最も速いBPMに固定
- Main BPM:最も再生時間が長いBPMに固定
- Min BPM:最も遅いBPMに固定
- ターゲットスコア選択
プレイ時に目標となるスコアを設定できます。
- 譜面オプション
■アシストオプション
- ここでは、プレイをアシスト(=簡単にする)設定を行うことが出来ます。
ただし、本オプションを1つでもONにすると、全て「ASSIST CLEAR」(「③リザルト画面」参照)となります。- スクロール速度一定
BPMに関わらず、音符スクロール速度を一定にします。 - LN,CN,HCN無視
LN,CN,HCN(③プレイ画面参照)を普通の音符に変化させます。 - BPM変化表示
BPMが変化する位置をレーン上に表示します。 - 判定拡大
音符の判定(③プレイ画面参照)を拡大します。良いスコアが出やすくなります。 - 判定エリア表示
各判定に対応するエリアをレーン上に表示します。 - 処理済ノーツ表示
既に叩いた音符をレーン上に表示します。 - 地雷なし
地雷ノーツ(叩くとグルーブゲージが減少する音符)を削除します。
- スクロール速度一定
■詳細オプション
- ここでは、プレイに関する細かい設定を行うことが出来ます。
- ゲージオートシフト
プレイ状況によって自動でグルーブゲージが切り替わる機能です。- None:ゲージオートシフト無し
- Continue:Hardゲージ等でプレイ中、途中で0%になってもそのまま続行
- Hard to Groove:Hardゲージ等でプレイ中、途中で0%になるとNormalゲージに移行
- Best Clear:ゲージオプションの設定に依らず、完走時に最良のゲージとなる
- Select to Under:選択したゲージオプション以下の範囲内で、完走時に最良のゲージとなる
- ノーツ表示時間
いわゆる緑数字です。音符の流れる速さを設定できます。
数字が小さいほど流れるスピードが速くなります。 - BGA表示切り替え
プレイ中のBGA表示有無を設定できます。- On:BGAを常に表示します。
- Auto:オートプレイ時のみBGAを表示します。
- Off:BGAを常に表示しません。
- 判定タイミング自動調節機能
音符を叩くタイミングによって、プレイ中に判定タイミングを自動調整します。 -
音符を叩く時に良い判定となるタイミングを調整できます。- 遅い判定(SLOW)が出る場合:+方向に数字を設定します。
- 速い判定(FAST)が出る場合:-方向に数字を設定します。
- ゲージオートシフト
③プレイ画面
- 初期設定では、各レーン毎に以下のようにKEYが割り当てられています。
- スクラッチ:「左Shift」キー
- 1KEY:「Z」キー
- 2KEY:「S」キー
- 3KEY:「X」キー
- 4KEY:「D」キー
- 5KEY:「C」キー
- 6KEY:「F」キー
- 7KEY:「V」キー
- BMSが再生され始めると、曲に合わせて音符が上から降ってきます。
LNモード
CNモード
HCNモード- ノーツ:「判定ライン」に重なった瞬間、対応するボタンを押します。
- LN/CN/HCN:始点が「判定ライン」に重なった瞬間、対応するボタンを押し、終点まで押し続けます。
LNモードの場合:終点でボタンをピッタリ離す必要はありません。(押し続けてOK)
CNモードの場合:終点でボタンをピッタリ離す必要があります。
HCNモードの場合:押し続けている間グルーブゲージが増え続け、途中で離してしまうと逆に減り続けます。終点でボタンをピッタリ離す必要があります。 - BSS:LN/CN/HCNのスクラッチ版です。
コントローラでのプレイの場合は、スクラッチを回し続ける操作となります。
モード毎の挙動は2.と同様です。(終点での操作は「逆にスクラッチを回す」というものになります)
- 音符を押したタイミングの良さによって、6段階の判定が表示されます。
- 「光GREAT/GREAT/GOOD」では「グルーブゲージ」が増加し、逆に「BAD/POOR/MISS」では減少します。
- 楽曲が終了した際クリアとなる条件は、「プレイオプション」で設定したゲージによって異なります。
④リザルト画面
- GAUGE GRAPH
グルーブゲージの推移を時系列で確認できます。 - CLEAR TYPE
クリアの種類を確認できます。以下の10種類があります。- NO PLAY:まだプレイしていない状態
- FAILED:ゲージの種類に依らず、クリアに失敗した状態
- A-CLEAR:Assisted Easyゲージでクリア
or 該当のオプションを設定した状態でクリア - E-CLEAR:Easyゲージでクリア
- CLEAR:Normalゲージでクリア
- H-CLEAR:Hardゲージでクリア
- EXH-CLEAR:EX Hardゲージでクリア
- F-COMBO:一度もコンボを切らずにクリア
- PERFECT:GOOD以下を一度も出さずにクリア
- MAX:全て光GREATを出してクリア
- DJ LEVEL
スコアの高さをレベル分けしたランクを確認できます。
F~AAA(昇順)でランクが分かれています。 - SCORE
実際のスコアの値を確認できます。
光GREAT:2点、GREAT:1点、それ以外:0点で計算されています。 - MISS COUNT
叩くのに失敗した音符の個数を確認できます。 - IR RANK
インターネットランキング(IR)に接続している場合、IRに登録されたスコア内での順位を確認できます。 - JUDGE DETAIL
各判定毎の個数を確認できます。
また、タイミングの遅速及び、コンボを切った回数も確認できます。
各ボタンを押すことで、以下のように遷移します。
- 1,3KEY:MUSICセレクト画面に戻ります。
- 6KEY:他のゲージオプションでプレイした際のゲージ推移を確認できます。
- 5KEY長押し:randomなどが再設定された譜面で再プレイできます。
- 7KEY長押し:randomなどが維持された譜面で(同じ配置で)再プレイできます。
補足:コントローラのキー設定方法
- 「Key Config」ボタンをクリック or 数字の「6」キーを押します。
- キーコンフィグ画面に遷移します。
ここでは各鍵盤数モード毎にボタンの設定を行うことが出来ます。 - 「←」「→」キーで、設定したいモードに切り替えます。(7 KEYSが最も一般的です)
- 右上の「Music Select」の項目を「2dx sp」に設定します。
- 設定したいボタンをエンターキーで選択し、その後対応するコントローラのボタンを押すことで設定が出来ます。
- スクラッチが動作しない場合は、設定ウインドウの「Input」タブから、使いたいコントローラーの「アナログスクラッチ」の項目をオンにしてください。
What’s GroundbreakinG ?
「BMSイベント」に登場したBMSを楽曲収録するウェブアルバム企画です。
2009年の発足以来、合計で14アルバム・574楽曲をリリースしました。
音楽ゲームとして類稀なポテンシャルをもつBMSという作品を、
音楽体験として楽しんでもらうことを目指し活動しています。
GroundbreakinG is a project to create web albums of music from "BMS events".
Since its inception in 2009, a total of 13 albums and 525 tracks have been released.
The purpose of this project is to let people enjoy the music experience of BMS,
which has exceptional potential as a music game.
GroundbreakinGのウェブサイトで聴く